テーマ 「晩秋の土佐・幡多地域へ、
食も農もエネルギーも自然生態系生かした地域作り」
アメリカが自国の農畜産物の売り込みに日本全国を走った「アメリカン・トレイン」に対抗して、「米輸入自由化反対!日本の農・漁業と食文化を守れ」をヘッドマークにスタートした伝統食列車は、21年目の11月晩秋の土佐・幡多地域を訪問しました。原発・TPP・特定秘密保護法案など私たちの生活を根底から変えてしまう危機に直面している中、北は福島県から南は福岡県まで67名が参加しました。
【1日目(11/28)】
高知駅で「とさっ子駅弁(こども達のアイディアを生かして弁当屋さんが作る)」を積み込みました。
-thumbnail2.jpg)
アンパンマン列車の中で食べた「とさっ子駅弁」
中村駅に到着。雄大な四万十川を、船頭さんの楽しい案内を聞きながら屋形舟で遊覧。その後沈下橋を渡って耕作放棄地に植えられた「100万本のひまわり畑」を散策しました。
心身ともに癒される「四万十川の魅力」
地元の高齢者と観光協会が夏に種をまき育てた「ひまわり畑」
山間地の風景
《1日目郷土食交流会》
伝統食列車の楽しみは何と言っても地元の郷土料理が頂けること。
1日目の夕食は、農家レストラン・しゃえんじり(菜園端)の皆さん手作りの郷土料理が、新ロイヤルホテル四万十の宴会場に並びました。
大きな皿鉢に彩りよく盛られた「田舎寿司」
四万十川の代表的な川の幸
「川エビと野菜のかき揚げ」
-thumbnail2.jpg)
「アメゴの甘露煮」
四万十の山の幸・里の幸
-c75b6-thumbnail2.jpg)
郷土食交流会風景
【2日目(29日)】
伝統食列車の重要な柱シンポジウム(詳細は2014年1月発行の機関紙186号に掲載)
現地実行委員長・山下正寿氏の挨拶の後、「食も農もエネルギーも自然生態系生かした地域作り」をテーマに始まりました。
津野幸右氏:土佐民俗学会
牧野太朗氏:宿毛市で有機農業を夫婦で営む
木村俊雄氏:元東京電力技術者、現在フリージャーナリストとして活躍中
福島第1原発1号機は、地震後1分30秒で配管が破損、注水不能になったと説明する木村氏
山下正寿氏:「幡多高校生ゼミナール」顧問
シンポジウム終了後一行はバスで大月町柏島公民館へ。昼食は柏島婦人部の皆さんが用意して下さった郷土料理をいただきました。
おしながき
味付けしたご飯にめのり(岩のり)やたくあん、かちり(ちいさいじゃこ)を加えた「こうし飯」
ブリのあらで取っただしに茹でた乾麺を入れて食べる「ブリうどん」
ハレの日のご馳走「ヘダ寿司」
-thumbnail2.jpg)
「季節のなます(大根と柿、ふのり)」
中浜の宗田節工場たけまさ商店とジョン万次郎生家へ。たけまさ商店では伝統の曳き縄漁で1尾1尾釣り上げられた宗田節(メジカ)の「煮熟(カゴごと熱湯で煮る)」と「セイロ取り(頭と内臓、中骨を取る作業)」を見学。
社長の武政嘉八さんの説明を聞く参加者
《2日目郷土食交流会》
2日目の夕食交流会は足摺岬女性部による海の幸満杯の料理を足摺公民館でいただきました。
参加者を代表して挨拶する料理研究家・清水信子氏
おしながき
「ぶりの刺身」
ツワの葉を上下に敷き、間に具を入れ最上段は彩りよく飾った「つわ寿司」
「寿司の盛り合わせ」
-thumbnail2.jpg)
「魚飯(ぶり)」
正月に皆が集まる時食べる「芋もち」(今回特別に作っていただきました)
-thumbnail2.jpg)
「リュウキュウの酢のもの」
-thumbnail2.jpg)
「かぼちゃの煮物」
-thumbnail2.jpg)
足摺女性部による「しばてん踊り」
【3日目(30日)】
最終日は地元のお土産がたくさん並ぶ「サンリバー四万十」で買いもの。黒潮町佐賀の(有)ソルティーブ2代目塩守・吉田拓丸さんの製塩場「灘」を見学、吉田拓丸さんから天日塩作りのお話を聞きました。
吉田拓丸さんから天日塩作りへの熱い思いを聞く参加者
カツオのタタキ作りを見学、列車最後の昼食に「カツオのタタキ定食」をいただき、充実した2泊3日の列車の旅が終わりました。
「カツオのタタキ定食」